【読了特典あり!!】D2Cにおいて制作物とカート選定で注意するべきこと
※読了特典は最後にご案内させていただきます。
前回、Part2でD2Cブランドを立ち上げる際のステップとしてブランディング、OEM選定、事業、資金計画の設計までお伝えいたしました。Part.1とPart.2をまだ読んでない方はそちらをはじめに読んでくださいね。
ここまで来たらいよいよ制作系に着手していくことになります。本記事では、以下のD2C立ち上げの7ステップのうち、Step5以降についてお伝えしていきます。
【Part.5】制作着手
①LP制作
カートを契約するにはLPが必須なので、まずはLPの制作から着手していきます。制作については自社でやるのか制作会社に依頼するのかを検討していきます。
ブランディングで構築したUSPやキャッチコピーをどう表現するのかを考えていくのですが、外注する場合、デザインは人によって感覚が違うので齟齬が生じることが多いです。自分のイメージに合うものをベンチマークのブランドのLPなどを並べて方向性をきっちり伝えることが重要になってきます。OEMメーカーの選定時と同じで、価格の安さだけで決めずしっかり自社に合ったデザイン会社、制作会社を見つけることが要になってくると言えると思います。
②同梱物の制作
LPの制作と並行して、同梱物の制作にも着手を開始します。
同梱物は、お客様に商品が届いた時に目に触れる確率が100%です。なのでブランドの世界観を表現する企業のスタンスが非常に出るところでもあります。
商品を配送する箱は、既存のものにするのか、特注で作るのかを決めます。ここは費用感とこだわりの天秤になりますが、同梱物は、商品が届いた時のブランド体験の場にもなりますので重要です。
ダンボールは、茶ダンなのか、白ダンなのか、グレーなのか。一色いくらの版代が乗るのか、ロゴマークは入れるのか、、化粧箱はどのあたりまで商品の見えかたを意識するかによって値段もまちまちです。
立ち上げ期は資金も潤沢ではない企業様も多いと思います。その場合は、輸送箱は後からでも良いと思うので同梱物は優先してしっかり制作することをおすすめします。
同梱物の挨拶状、商品の説明、ユーザーボイスの3点はまずは最低限やったほうが良いでしょう。届いた時に挨拶状で感謝と想いを伝えることで、お客様は商品を身近に感じたりブランドの顔が見えたりします。また買っても良いかなと思ってもらう=ファンになってもらうのに大切な要素でもあります。
読み物は読まないで捨てられてしまうのではないかと思われるかもしれませんが愛着が湧いてくると読む人は増えていきます。つまり初回よりお届け回数が多い方の同梱物の方が読まれる可能性が高いのです。その導線を考えたときには初回だけでなく2回目3日目も手を抜かずしっかりやった方が良いと考えています。
準備の面でも同梱物は2ヶ月くらい出来上がるまでにかかるので、初回、2回目、3回目ぐらいまでは進めておいた方が良いと言えます。使用方法の冊子は同じものでも良いですが、ユーザーボイスはそのタイミングにあったものが望ましいです。2回目以降はクロスセル•アップセル など有益な情報が入ってくることもあります。
初回のお届け時はみなさんこだわります。ただ2回目以降こだわっていないところがいまだに結構多いのが実情です。いかに次に届く楽しみを醸成していくかを考えていくことが重要です。チラシを入れるのであればなぜ今それをあなたに届けるのかの目的から考えることが必要です。とりあえず全員に同じチラシを入れて入れておこうと言う考えは、購入するお客様は間違いなく見抜かれます。ブランドが一方的に伝えたい要素を押し売りしすぎないことは注意が必要な点です。
③ブランドサイト制作
ブランドサイトについて、マストではないのですが、ブランドの世界観を表現できるのであったほうが良いかと思います。SNSも世界観を表現する場ですが、ブランドのファンは公式から買うことが多いです。
LPは新規獲得の手段としての一番最初の見せ場ですが、2回目以降LPで買い続けることはないので、ファン化を考えていく上ではぜひ制作することをお勧めします。
【Part.6】カート選定(決済)・フルフィルメント
①カート選定
定期モデルに合致したECカートだとやりやすいと思います。自社にあったカート選びのポイントはやはり費用感とサポートセンターの充実度で決めるのが良いのではないでしょうか。
立ち上げフェーズだとどうしてもやり方がわからないことが多いので担当者がいてくれると安心ですね。どこまで寄り添ってくれるかは選定のポイントになるかと思います。
また、UIUXなど使いやすさももちろん大事ですが、導入までに時間も考慮に入れて選定することが注意するべきポイントです。
カート契約の注意点は、決済までの審査がとにかく長いことです。カートの構築は1ヶ月くらいですが審査は2ヶ月は見ておいた方が良いです。
②フルフィルメント
次に、物流センターをどこに置くのか、コールセンターをどこにするのかを決めていきます。
製造工場から物流センターまでの輸送費も影響しますので物流センターの場所は重要です。震災などのリスクも考えて、物流センターを東西に分けることもあります。立ち上げ最初のうちは、見学に行けるくらいの範囲にある物流センターがお勧めです。見に行けると安心だと思いますので。
梱包資材をどの程度提供してもらえるかも選定のポイントになります。自社独自の梱包だと組み立て費用が別途かかってくるケースもあります。
物流センターでも組み立てはできるけれど印刷はできないというセンターもあります。その場合は印刷会社に別途お願いするか印刷まで頼める物流センターを選びます。
仕上がりについても結構差が出ます。そのため3~4社は見積もりを取ったほうが良いですし、同梱の仕方は順番をどうするか、仕上がりはどうして欲しいかというところまでチェックした方が良いでしょう。
決定後もテスト購入して仕上がりがちゃんと問題ないかは定期的にチェックしておくことはおすすめです。
コールセンターについては、ただコールセンターのアウトソーシング先を決めてお願いしますでは構築に失敗する可能性が高いですので、コールセンター構築にあたって最初に必要な3つのことを頭に入れておくことをお勧めします。
【Part.7】マーケティング戦略
パートナーとなり得る支援会社に依頼することもありますし、ミニマムスタートであればまずは自社で進めるというケースもあります。パートナー選びは全てに通じますが、内容がふんわりした状態でお願いしてもうまくいかないケースが多いです。自分たちで進めてみて何が自分たちに足りないのか、できていないのかが明確化された時点でそこを補填してくれるパートナーを探しに行っても良いのではないのでしょうか。
広告に費用を割けないブランドはSNSを活用してPRしていくことになるでしょう。SNSはリリースする前から運用し始めるのが良いと思います。SNSを活用してリリースの告知やデザインのこだわり、ブランドの世界観を伝えていきます。
広告に費用がかけられるようであれば、その運用をどうするかを考える必要があります。広告運用については知見がないとなかなか自社では難しいケースもあります。例えば、広告媒体の審査を通し方や運用後のPDCAの回し方、計測の仕方は内製できないケースもありますので、広告運用をしている代理店にお願いするケースも多いかと思います。
広告運用については商品の特性やターゲットに合わせて、プランニングができる必要がありますのでプロに任せてゆくゆく内製化できるように進めていくのも良いかと思います。
新規獲得ももちろん大切ですが、その後のロイヤル顧客を育成していくフェーズも重要です。CRMについては以下の記事も参考にしてみてくださいね。
D2Cの商品は出そうと思えば出せますがが重要なのは、続けていく、買い続けてもらうことです。
新規を増やさないと継続は増えないですが新規が増えた後どうするのかを考えていかないと、長期的安定的なブランドは育ちません。例えば、1回目の期待感は良かったのに2回目以降がお粗末だとそこでお客様に見限られてしまいます。
4回目にプレゼントを同梱するシナリオであれば3回目に次のプレゼントを楽しみを醸成するようなメッセージを入れるなどちゃんと、コミュニケーションを丁寧に取っていくことが長く愛されるブランドの秘訣なのではないでしょうか。
Part.3まとめ
【Part.5】制作着手
①LP制作
・カート契約にはLPが必須
・デザインは人の感性によって異なるのでイメージをしっかり擦り合わせる
・安さだけで選ばない
②同梱物の制作
・商品のお届け時はお客さまが最も期待感が高まるタイミングと意識する
・初回だけでなく2回目3回目の同梱物も手を抜かない
・挨拶状、商品の説明、ユーザーボイスの3点は最低限やった方が良い
・ブランドが一方的に伝えたい要素を押し売りしすぎない
・チラシはなぜそれをこのお客様に渡す必要があるのか目的から考える
③ブランドサイト制作
・ブランドの世界観を表現する場なのであったほうが良い
【Part.6】カート選定(決済)・フルフィルメント
①カート選定(決済)
・費用感とサポートセンターの充実度で決めるのが良い
・決済までの審査がとにかく長いのでタイムラインを確認した方が良い。
②フルフィルメント
・輸送費と見学に行ける場所の兼ね合いから場所を決める。
・時々テスト購入して梱包資材の状況や仕上がりは点検した方が良い。
【Part.7】マーケティング戦略
・自分たちで進めてみて何が自分たちに足りないのか、できていないのかが明確化された時点で足りない部分を補填してくれるパートナーを探す。
・新規獲得だけでなく、お客様に買い続けてもらう仕組みを構築する。
・ブランドの世界観を伝えるブランド体験の場をつくる。
・ファン化してもらうことを意識し長く愛されるブランドを目指す。
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ここまで7ステップに沿って、D2Cの立ち上げ方をお伝えさせていただきました。ここまで読んでいただきありがとうございました!読みながら湧いてきた疑問などがあればお気軽にご相談くださいね。
最後までお読みいただきありがとうございます!本記事は3部作となっています。3部作最後までお読みいただいた方には読了特典として、弊社無料60分セッションをご用意させていただきました。以下のフォームよりお申し込みをお待ちしております!
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<この記事の語り手>
村田 貴和子/Kiwako Murata
1987年1月生まれ。三重県出身、神奈川県在住、二児の母。
ライフェックス創業メンバー。
好きなことば「和を以て貴しとなす」
辰己 花里奈/Karina Tatsumi
化粧品会社を経てライフェックスにジョイン。
現在はCRMをメインに、PRやSNSも。
商品を使用するお客様の気持ちをとことん考えます。
家では隙あれば開脚をして体の柔軟化に努めるトリリンガル。
座右の銘:思う念力石をも通す
<この記事の編集メンバー>
丸山悠未/Yuumi Maruyama
1983年7月生まれ。埼玉県出身。旅行会社で法人企画営業、HR系コンサルベンチャーの新規事業等を経て、2021年3月に広報立ち上げをミッションにJoin。「常にホスピタリティマインドを持つ」が仕事のモットー。プライベートは二児の母。