不動産業界でもブランディング!?株式会社マリオンが推進するWebマーケティングの在り方
ブランディングとは「マーケティング戦略の原点であり、ブランド資産(信頼、共感、付加価値、差別化、独自性、ポジション etc)を創造し、顧客の期待と課題に対するブランドが提供する価値」であると学びました。
今回は、ライフェックスがブランディングから広告運用、CRMまで幅広くご支援させていただいている株式会社マリオン取締役営業部長の飛田様に、Webマーケティングに挑むことになった当時の課題と現状の取り組みについて伺いました。
弊社からは、取り組み当初から関わらせていただいた吉田(マーケティング統括/COO)と西部(CRM統括/COO)がお話を伺います。
株式会社マリオン
取締役営業部長 飛田 明彦 様
不動産投資クラウドファウンディング i-Bondのサービスを展開中
対面販売から電子取引へのパラダイムシフト
---御社のご紹介をお願いいたします。
弊社は長らく不動産賃貸関連サービスを提供してきた会社です。具体的には、不動産賃貸サービスと不動産証券化サービスを軸に事業を展開しております。中でも、不動産証券化サービスの「i-Bond(アイボンド)」に注力しております。
---当時お持ちだった御社の課題についてお聞かせください。
不動産証券化サービス自体は前身の「マリオンボンド」として2004年から販売を続けてきました。当時の募集方法は、紙媒体の広告掲載を通じて資料請求されたお客様、またはビジネスパートナーから紹介を受けたお客様に対し対面販売を中心とした営業活動が中心でした。
その後、法律の改正、インターネット環境の普及に伴い、クラウドファンディング(電子取引)にパラダイムシフトしていき「i-Bond(アイボンド)」として販売を開始することになりました。
不動産業界自体がいまだにFAXのやりとりがあったりとDX化に遅れがある業界です。弊社でも社内体制も含め WEB マーケティングの知識及びノウハウがないことが課題でした。
---パートナーとして弊社をお選びいただいた経緯や当初の期待感などをお聞 かせください。
オンラインでの契約締結なので入り口もオンラインとなり当然WEB広告の運用を行う必要性がありました。
そこでWEB マーケティング領域でパートナーになっていただける会社様を選定する機会をつくりました。当時は、5~6社ぐらい比較検討をしました。
提案いただいた会社の多くがどのように新規顧客を獲得していこうかというよりも、商品サイトのデザインやキャッチコピーなどUI/UX を中心とした提案が主でした。
デザインは人の好みに影響される部分があります。社内の中でも好みが分かれ何を軸に判断するのか難しい状況にありました。
一方で、ライフェックス社からはテクニックの前にブランディングという商品の軸を再構築しそれから新規の獲得を行った方が良いという提案をいただきました。それが一つの決め手になったと考えています。
またブランディングから広告運用、CRMまで一気通貫でサポートしてくれるというところに安心感を感じたことも大きかったです。
ブランディングはマーケティング戦略の原点
---ブランディング構築に取り組まれた過程についてお聞かせください。
コロナ禍で対面が叶わず中断したこともあったのですが約半年かかり計8回のセッションを行いました。当時のメンバーは7~8名、弊社の社長も入り行いました。
取り掛かった当初は、社員それぞれが考えていることは似通っているものの一つの答えに辿り着こうとすると共通言語・共通理解という点でなかなかまとまらず苦戦しました。
商品に対してはこういうふうにしたいというイメージは社内にあったのですが、それはあくまでイメージであってブランドとしての価値としては定まっていなかったのです。
ブランディングを再構築していく段階で、我々はイメージで商品を売ろうとしていたということに気が付きました。
ブランディングを構築する過程では「i-Bond」がお客様にとってどんな価値がありそれをお客様にどのように伝えるのかという価値自体を創ること自体がブランディングなのだと教えていただきました。
最終的に「i-Bond」の場合は、預貯金の不満と投資の不安を解消するための第3のお金の置き場という形で一つ軸が決定しました。
振り返ってみればブランディングだけであれだけ議論したのは初めての経験だったのでこれが全ての軸になるんだ、これを軸にどう伝えていくかになるのだということを実感した気がします。
ブランディングを軸にした新規獲得への取り組み
---ブランディングを踏襲して現在進められているマーケティングの取り組み についてお聞かせください。
商品が1万円からはじめられるということもあり、より身近に、より親身に、よりカンタンに(フレンドリー&シンプル=フレンプル)という考え方をベースに、商品サイトの刷新から取り組み、多くのお客様に「ブランド体験」をしていただくことに強化しております。
キャラクターもこのタイミングで社内の投票によりつくりました。
ライフェックスのブレナン氏(ライフェックス顧問でザ・プロアクティブカンパニー元代表取締役)からはその際に、キャラクターも我々なんだと教えられました。WEBサイトはどうしても無機質な側面があるのでキャラクターが我々に成り代わってお客様に寄り添ってサポートしていく役割を担うんだということです。
基本的には、ブランディングで決めていったメインメッセージを軸に広告を運用していきました。
その中でABテストで何パターンか作ったものを常に比較しながらより結果が出ているものにシフトしながらPDCAを回しています。
お客様に合ったコミュニケーションを確立する
その後、西部氏(弊社COO/CRM統括)からは以下のことを教えていただきました。
お客様の意思決定を促進= 新規獲得
お客様とのコミュニケーションの確立 = 顧客育成
ブランディングと同じで顧客育成というのは頭ではイメージできるのですが、実際にどういう観点でやっていけば良いのかという結びつきがわからないところがあり伺った時に定義してくれた言葉です。
新規獲得はお客様の意思決定を促進していくためのものであって、意思決定してもらった後、多様な形でお客様とコミュニケーションを図って確立させていくことが顧客育成だという考えがとても腹落ちし、CRMもお願いする経緯となりました。
現在は、新規獲得と顧客育成を軸に、認知から購入、購入から継続・推奨までのシナリオを構築中です。
具体的には、CRMではお客様とのタッチポイントをどう作っていくか、それぞれのお客様のタイプごとにどうシナリオを作っていくという段階を構築しています。
---ライフェックスは御社にとってどういう存在ですか?
お客様に対しては我々が寄り添いますが、我々にはライフェックスが寄り添うという本当にパートナーだなというふうに思っています。安心ですよね。
---ありがとうございます!今後に向けての展望/サービスについてお聞かせください。
弊社は、商品組成(=メーカー)から販売(クラウドファンディング)を展開しておりますが、販売強化に限らず、商品においても、新たな領域の展開を構想しております。
具体的には、「不動産本位のデジタル通貨(M コイン)」を具現化するため、研究を開始しております。
また、キャッシュレスなど、お客様によりよいサービスを提供できるように取り組んでいきたいと考えております。
---ここまで伴走させていただいてきました弊社の吉田と西部からも今後の意気込みを聞いてみたいと思います。
(吉田)事業については改善を繰り返しながらも、新規獲得については課題感を解決しながらそこに寄り添ってやっていきたいと思っています。おこがましい話ですが一緒に事業を立ち上げている思いでやっているので、まだまだやれることがあると思っているし一緒に走っていきたいと考えています。
(西部)「i-Bond」を立ち上げられた後から弊社は入りましたが、毎週定例もご一緒していますし、お客様のメールを書きながらどういう表現をしたらいいか一緒に試行錯誤しながら進めていたり非常に距離感近くやらせてもらっています。吉田同様、一緒に作り上げている気概ですのでやりがいも大きいです。
---飛田さん、本日はありがとうございました!今後も成果を出せるよう進めさせていただきますのでよろしくお願いいたします!
<この記事の編集メンバー>
丸山悠未/Yuumi Maruyama
1983年7月生まれ。埼玉県出身。旅行会社で法人企画営業、HR系コンサルベンチャーの新規事業等を経て、2021年3月に広報立ち上げをミッションにJoin。「常にホスピタリティマインドを持つ」が仕事のモットー。プライベートは二児の母。