
中途採用における面接の戦い方。3つのポイントとは?
中途採用には弊社に限らず必ず聞かれる(見られている)ことがあります。
それはご縁があって入社をした人が経験を活かし会社の成長につながりそうかどうか?という点。自己PRや強みをお伝えするケースは必ずと言っていいほどあります。限られた時間で自分自身を伝えるのは難しいものです。
「〇〇様の強みや活かしていけるご経験はなんですか?」
「前職においてどのように成果を上げてこられましたか?」
この問いに対してどのような答えで伝えると自分自身を正しくかつ効果的に伝えることができるのでしょうか?
キャリアコンサルタントの資格保持者で人事歴8年以上の弊社のHR担当飯嶌がよく面接で聞く回答に「コミュミニケーション能力です」という答えがあると呟いていました。
私の強みはコミュニケーション能力です。と答えるか、採用にコミットして全職種採用できます!と答えるか。
— いいじまたかし/HR/キャリアコンサルタント/ライフェックス (@iijima_hr) August 29, 2022
私が求職者側なら後者を選択します。
しかし6割〜7割は前者。それはなぜなのか?質問するときにコミュニケーション能力以外でお話いただけますか?と言ったらどうなるのかな。嫌な質問ですね
ライフェックスではどのように面接をしているのか?何を面接では聞いているのか?HRの飯嶌さんにインタビューしてきました!
Corporate Planning Division Human Relations Manager
飯嶌 孝之/Takashi Iijima
IT・エンジニアに強い人材紹介会社にて大手のSIer、ネットベンチャーの採用を支援。その後、WEBマーケティングの支援「ferret」の事業推進を担当。複数の会社で採用を主軸とした人事の豊富な経験を持つ。2022年1月にライフェックスにJoin、人事採用の責任者として人事全般に携わる。
--まずは、飯嶌さんの人事としてのキャリアを教えてください!

20代は人材紹介のエージェント側で求職者の面談と紹介先の企業の開拓を両輪で経験しました。30代になり、紹介した人の今後のキャリアが気になっていたところで、人事として8年程を経験しています。規模感は少人数から100名以下の社員数の会社での経験がメインです。ベンチャーの成長フェーズで一人一人向き合って採用していくことが多くありました。キャリアコンサルタントの資格を取得したのも人事を経験し始めてからです。
--キャリアコンサルタントの資格を取得したきっかけを教えてください。
30代に突入して人事として信頼を得ることの重要性を意識するようになりました。
「将来どういう方向性で進んでいきたいのか」などキャリアの相談に乗る機会も増えてきたのですが、直属の上司でもなければ長年一緒に働いてきたわけでも無いのに、横から急にそういう話を聞くことはある意味すごく偉そうなことだと思えたんです。
ちゃんと資格を取得して理論を学んだ上で、「サポートさせて欲しい」と伝えることで信頼を得られやすいのではないかと思い立ち、スクールに通い理論や実践で学ぶ機会を持ちました。
ちょうど取得する5年前のタイミングで国家資格になり、国家資格としてのキャリアコンサルタントの資格を取得することができました。
--キャリアコンサルトの資格を取得しての変化はありましたか?
人とのコミュニケーションが変わりましたね。
キャリアコンサルタントの資格で一番大事なのは『受容と共感』です。相手が話したことに対して「そうだよね」「わかるわかる」と受け入れて共感することで、心の距離を縮められることができます。
この人は自分の味方なんだなと感じてもらうことで、信頼を置いてもらったり居心地の良い空間をつくることを心がけるようにしています。
面接での戦い方。3つのポイントについて

--面接を受ける際にどのような準備が必要ですか?
①絶対聞かれる3つの質問に一貫性があるか
採用面接で聞かれる質問は大体決まっており、特に下記の3点は必ず聞かれる質問です。
①なぜ転職するのですか?(転職理由)
②なぜ弊社を受けたいと思われたのですか?(志望動機)
③将来(弊社に入社できたら)どんなチャレンジをしたいですか?(キャリアプラン)
この3つの質問への回答が一貫しているかが非常に重要です。
例えば、広告代理店で働いている方が転職するとします。
現職では、EC業界の広告の運用を仕事にしているが、領域特化型でリスティング広告だけを担当している。他の領域(他の広告運用やCRMの領域)を学びたいが現職では叶うことができないとします。
その場合は、転職動機は、「広告に関わる領域を幅広くチャレンジしたい」というものになります。結果、「だからそれが叶う御社を志望しました」となると、転職動機と志望動機がリンクします。
つまり、転職動機が叶う会社を選び志望動機に繋げていく必要があります。
さらに、志望動機の先に「独立して、ECブランドを立ち上げたい」という夢があるとします。
上記の3つの質問への回答を通して面接官は、「将来やりたいことを見据えて広告の勉強をしているのだな。現職の経験だとその夢にたどり着くには経験が限定的になり難しいと感じているのだな」と納得するわけです。
だからこそこの3つがリンクすることが大事になってきます。つまりは、志望動機の先にやりたいことを見出す必要があるのです。
②面接官がみているのは「再現性」
再現性というのは、どうやって実績をあげてきたのかという成果の出し方を確認しています。
よくあることなのですが、あなたの強みはなんですか?と聞かれた時に「コミュニケーション能力です」といった回答をされる方が半数くらいいらっしゃいます。
もちろんコミュニケーション能力は大事です。
そのように回答された方を否定するつもりではありません。
ただ面接においては「私の〇〇の経験が御社に役に立ちますよ」という回答のほうがより良いと思います。面接する側も「その経験、是非活かしてほしい」と思えるのです。特に弊社も含め成長フェーズのベンチャーでは育成枠よりは即戦力を求めています。採用面接において一番聞きたいのは成果の出し方です。
③彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず
私が好きな孫氏の有名な教訓に「彼を知り己を知れば百戦殆(あや)からず」という言葉があります。敵と味方の情勢をよく知って戦えば、何度戦っても敗れることはないという意味です。
採用面接でもこの言葉は当てはまります。
弊社の場合はInstagram、note、社員のtwitterなど色々なところで会社のことを発信しています。
興味がある企業の発信内容をしっかり読み込み、企業のスタンスや大事にしている考え方(ミッションやバリューなど)が面接を受ける方の思考とリンクするのか、想いが体現できるのかを確認することが大事です。
志望する社数も多くなってくると、一つ一つの企業に対して知る準備をすることはかなり大変だと思います。大変だからこそしっかりやる方は多くないのでそういう部分で本気度が伝わったりするものですよね。
--なるほど!ライフェックスを志望される方も実際見てこられる方は少ないですか?
弊社では、面接の前に、見て欲しい記事や関連のありそうな発信している内容をお伝えしています。調べてきてくださいとまではお伝えしていないのですが実際見てきていただける方は結構いらっしゃいます。
何を武器として持ち、面接に臨むかが重要になります。どのように自分自身の経験や想いと絡めてお話しいただけるかは楽しみにしている部分でもありますね。
--ありがとうございます!最後にライフェックスに合う方や弊社が採用したい人をどのように見ているかを聞かせてください。
弊社では感謝・称賛をポイントで付与する制度「ピアボーナス」を導入しています。2ヶ月に一回一番感謝・称賛をもらったメンバーを表彰するのですが、受賞されるメンバーには共通点があります。
実は業務のことではなく業務外のことを感謝されることが非常に多いんです。自分自身の仕事をやりながらもいかに他のことに目を向けて、チームや組織のために動けるのか。利他主義の精神があるところに弊社では称賛が集まります。
Valuesの一つに「チームライフェックス」があるのですがまさしくこの部分だと思うんですよね。これは一例ですが、Valuesに紐づいた行動や経験をされているかは見ているポイントですね。


求職者の皆様へ
--最後にHRとして採用面接をする際にどのような気持ちで望んでいるのかを聞かせてください!
私自身、面接は採用側も求職者側もお互いに見る時間だと考えています。
オンラインでの面接ができるようになったとは言え、面接に来られるかたの時間を頂いていますので、偉そうになっていないか?というのは特に気を付けています。
自己PRや成果を聞いてばかりではダメで、弊社も求職者にしっかりと思いや企業選びができるような情報をお伝えしていかなければなりません。
転職や就職は、大事な意思決定のだと思います。
だからこそ、入って良かったなと思える会社にしていきたいなという気持ちが強いです。そして弊社に入ったことでキャリアを積み上げていけるような会社組織にしたいと考えています。
だからこそ入社直後のオンボーディングを弊社は非常に重要視しています。例えば、入社前ランチ、Welcome box、歓迎ランチ、研修などを準備しています。
<弊社のPEOPLE PROMISE>
多彩なプロフェッショナルとして成長・活躍できる環境をともに創り、充実したライフスタイルを送れる場所を提供することを約束します。
まだまだ未熟なところもあり、組織課題もある会社ですが、既存のメンバーおよびご入社頂いた方に対してサポートしていける人事でありたいです。
--飯嶌さん、ありがとうございました!
■書き手
株式会社ライフェックス
Public relations Manager丸山悠未
新卒で、大手旅行会社に入社し企画営業に従事、その後、個人営業やHRベンチャーの企画職を経験し、2021年3月に広報未経験でEC通販のマーケティング支援を行う株式会社ライフェックスに広報立ち上げをミッションに入社。 SNSでの発信、セミナー等でのリードの獲得、メディアアプローチ、リブランディングの4つの軸で広報の立ち上げを行う。10歳と6歳を育てるワーママ。モットーは仕事も遊びもポジティブに楽しむ。