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コールセンターを選んだ後に「思ってたのと違った」とならないようにするために、準備すること~200社の運用実績から語る②

「コールセンターをリプレイス(移管)したい」とよくご相談いただくことがあります。今お願いしている委託先から別の委託先にコールセンターを変えたい、ということです。リプレイスの理由は色々ありますが、必ずおっしゃるワードがあります。「思ってたのと違う」、この言葉、本当によく聞きます。

では、コールセンター側の意見はどうでしょうか。同じぐらい「思ってたのと違う」という声が聞こえてくるでしょうね。

では、なぜ双方がそのように思うのでしょうか。もう一度リプレイスしたら次は思ってた通りのセンターに出会えるのでしょうか。たぶん、無理です。

どうしたら思った通りの、それこそ一蓮托生となって事業を拡大していけるパートナーとしてのコールセンターを探せるのでしょうか。今回はそのあたりを書いていきたいと思います。新規でコールセンターを探しておられる場合にも参考にしてください。

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知るべきことを知る

なぜ思った通りのセンターにめぐり合えないかというと、どこかで「電話を取る簡単な仕事」と思っているからでは?と思っています。実はコールセンターを運営することは非常に高度なマネジメント能力が必要です。

どこにお願いしても概ね同じだろうと思っておられるなら、「全然違う」ということを知っていただきたいです。

コールセンターの仕事は、どれぐらいの電話が実際に鳴るのかはその瞬間にならなければわかりません。取った電話がどのような内容のお問い合わせなのか電話を取るまでわかりません。それらの入電をたくさんの人で同時多発的に対応していく、いわば「予測」と「不測」が連続していると言えます。

予測呼量より実際の入電が上回ると、電話を取り切れず応答率が下がる。入電が下回ると人員が余剰となりコストがかさむ。予測がどちらにブレてもバランスが崩れます。点で見ず線でみる。時間で見ず日で見る。日で見ず週でみる。様々なレンジの中でバランスを取るべく人と時間と成果のマネジメントをしています。

人がたくさん関わるという要素がそれをさらに複雑化させます。管理者は複雑なお問い合わせだとその1本の電話にフォーカスして指示を出し、それと同時に全体を見まわして応答状況をコントロールしなくてはいけません。狭い視野と広い視野をほぼ同時に使うことが求められます。

ここまで読んでみて、なかなか高度なスキルが必要だな、と少しは感じていただけたのではないかと思います。そして人に依存する仕事であるが故、どこに頼んでも同じにはならない、ということになります。

ここでお伝えしたい「知るべきことを知る」というのは①思ったほど簡単な仕事ではないということ(管理者のスキルが重要)、②だから、個社・拠点・チームで違う運用になる、という2点です。

その認識のもと、以下をお読みいただければと思います。

コンペをするならRFPをしっかり作ろう

コンペをするならRFP(提案依頼書)をしっかり作ろう

事業者がコールセンターをアウトソーシングする際にはコンペを行う、ということが一般的に多いです。もちろんお付き合いのある会社にお願いすることも、紹介いただいた会社にお願いすることもありますので、それはそれでよいのですが、いずれの場合も必ずRFP(提案依頼書)はしっかりと作成したほうがいいと思います。

RFPをしっかりと作成することによって発注側と受託側で運用範囲の解釈の違いや齟齬を減らし、円滑に運用することができます。

と、ここまで読んで「それぐらいわかってるよ」とおっしゃる方も多いと思います。ですが、RFPがきちんと作成されていないケースが実は非常に多い、というのが事実です。

正確に書くのであれば、コールセンターを構築する上でコールセンター側が必要としている情報が記載されていないことが多い、ということです。

必要な情報が記載されずにコンペが行われると、お互いにアンマッチになる確率が高くなり、その結果「思ってたのと違う」ことになってしまいます。

でも、RFPにコールセンターが必要と思う情報を書ききれない、というのも理解できます。初めてコールセンターを作る場合は特に何をどう書けば情報として事足りるのかがわからないので当然です。

前記事に記載した①コンセプト、②役割と範囲、③ドキュメント化というところに立ち戻ってみてください。自社の事業構造をもう一度把握し、どこでどのような処理・工数が発生し、人が介在するのかを想像しながら作りこんでみてください。

補足ですが、RFPと一緒に質問票のフォーマットは用意しておくといいと思います。

各社からそれぞれのフォーマットで質問が来てしまうと、回答をするあなたは意外と大変です。同じ質問に二度答えることになったり、個社ごとに返答すると持っている情報に差が出てしまいます。

一元管理するためにも、各社同じ条件下で提案を行うためにも質問表は先に作っておくといいでしょう。

少し話はずれますが、質問をくれた会社にのみ返答をする、ということを敢えて行う場合は、「質問してきている内容や深さ」も評価する際の対象にするといいと思います。質問の質でその会社のRFPの読み込みの深さやこの提案への意気込みを計ることができます。

提案書

提案書の枚数は指定したほうがよい

提案書は多いもので100枚程度になることもありますが、コールセンターの提案書であれば30枚程度あれば妥当かと思います。

過去20枚という制限の提案書を作成したことがありましたが、この枚数では書きたいことが書ききれず、結果としてフォントや図表を小さく調整して、返って見づらくなった経験があります。私の技量の問題もありますが・・・。

さらに細かく会社概要5頁以内、環境設備3頁以内、などほしい項目ごとに枚数制限をすると、各社により親切で、且つこちら側も比較しやすいかと思います。

評価をする御社内の方々の立場に立ってみても枚数は絞られていたほうがいいと思います。5社コンペで各社が100枚づつの提案書を作成してきたら、それだけで評価者は500枚もの提案書を読まなくてはいけなくなります。

そうなると、やはり後になるほどに読まなくなります。1社目より2社目、2社目より3社目が不利になってきます。そんなことはないと信じてますが、人が見て評価するために極力公平性を保てるよう配慮できるといいですね。

そしてよくコンペにおいて起こるのが「金額だけ」を見て決める、という事象です。金額を見て、土俵に乗っていたら中身をみる、そんなこともできれば防ぎたいですよね。

現場の人

提案の場に必ず現場の人も同席させよう

これが「思ってたのと違う」というアンマッチを防ぐために、一番重要だと思っています。

コールセンターの提案は基本的にはその会社の営業担当がプレゼンをすると思います。それはそれでいいのですが、必ずその提案の場にコールセンターの現場のマネージャーかスーパーバイザー(現場の管理者)も同席してもらうことをお勧めします。

理由としては「センター(チーム)の雰囲気」がわかるからです。コールセンターごとに色があります。さらに複数拠点持っている会社であれば拠点ごとにも色があり、細かく言えばそのチームにも色があります。

その運用する人が持つ色と御社の企業イメージとが合致するかを提案時に見ておくことは非常に有効だと思います。

前述しましたがコールセンターのマネジメントはなかなか高度です。もちろん業務経験が豊富な人であればある程度間違いはないでしょう。しかし、それだけではなく運用する上では考え方、人への接し方、話し方など様々な要素が絡んできます。

企業のイメージ、取り扱う商材、目指すべき目標に合うのか、合わないのか、を見定めることは「思ってたのと違う」とならないために非常に重要なことだと思います。

不思議なことなのですが、マネージャーやスーパーバイザーの持つ色や雰囲気はそのままそのチームの色や雰囲気になることが多いです。強気なスーパーバイザーのチームはコミュニケーターも強気なことが多く、温和な方の場合、コミュニケーターも温和な方が多くなります。

また実際に運用することになった場合、企業の担当者が一番密に接するのは営業担当ではなく、現場のマネージャーやスーパーバイザーですので、その人柄を知っておくことは非常に重要です。

提案時の具体的な質問を現場の方にお答えいただくと、考え方や大切にしていることを見極められます。それはスムーズな立ち上げと安定的な運用への近道になると思います。

余力があればセンター見学をするとより雰囲気を掴めると思います。

余談ですが、コールセンターの運用の重要な要素に「柔軟さ」があります。想定外のお客様からのお問い合わせや、突発的な事象に対して「顧客視点」で柔軟な対応を心がけてくれるスーパーバイザーがいると、管理する担当者は非常に安心できると思います。

担当者とコールセンターの管理者の判断する際の考え方や、何を重要視するか、などが合致していると非常に仕事がやりやすくなります。これはどんな仕事でもそうですけどね。こういった視点で検討するのも一つの要素になると思いますので、参考にしてみてください。

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コールセンターのリプレイスや選び方に課題を感じている方は、是非こちらからお問い合わせください。

この記事の編集メンバー
高井 真吾(タカイ シンゴ)
コールセンター運用経験16年。立ち上げ及び運用実績約200社。通信販売、D2C、会員制ホテル、公共事業など様々な業務の支援実績。
・趣味:映画鑑賞・ゴルフ(まだ初めて1年)・ドライブ・立ち上げ支援
・姿勢:仕事ではなく、志事をする。
・モットー:笑顔・感謝・機知・機転




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